グラフィックボードの選び方|解像度とfpsから逆算する

ゲーミングPCの価格を一番動かすのがグラフィックボードです。ここを一段上げるだけで、総額が3万円も5万円も変わります。
逆に言えば、ここさえ決まれば構成のほとんどが決まります。順番に見ていきます。
先に結論
遊びたい解像度と、欲しいfpsから逆算します。 性能から選ぶのではなく、出口から決める順番です。
| 遊び方 | 目安のGPU | 実勢価格 |
|---|---|---|
| フルHDで、軽い競技系を高fpsで | RTX 5060 / RX 9060 XT | 6.5万〜8.7万円 |
| フルHDで、重いタイトルも設定を落とさず | RTX 5060 Ti 16GB / RX 9070 XT | 10.5万〜12万円 |
| WQHDで、たいていのタイトルを快適に | RX 9070 XT / RTX 5070 | 12万〜13.8万円 |
| 4K、または最新の重量級を最高設定で | RTX 5070 Ti 以上 | 21万円〜 |
価格は2026年9月25日時点の最安値です。
いま買うなら知っておくべきことが1つあります。 2026年9月現在、グラボの価格は過去6か月で最も高い水準にあります。急ぎでなければ、この記事の最後に書いた判断材料を読んでから決めてください。
グラボで決まるもの
ゲーミングPCの中で、グラボが担当しているのは画質とfpsです。
| パーツ | ゲームで担当するもの |
|---|---|
| グラフィックボード | 画質とfps。解像度が上がるほど負担が増える |
| CPU | 処理の段取り。カクつきの抑制や、重い計算を伴うゲーム |
| メモリ | 同時に扱える量。足りないとカクつくが、多くても速くならない |
| ストレージ | 読み込み時間。プレイ中のfpsには効かない |
つまり「画面がきれいに、なめらかに動くか」はほぼグラボで決まります。ここに予算を寄せるのが基本です。
ただし何でもグラボ任せにはできません。CPUが効く場面もあります。詳しくはCPUはどういうときにスペックが必要になる?にまとめました。
じゃあ予算の全部をグラボに突っ込めばいいの?
そこまではやらない方がいいね。モニターが60Hzのままだと、いくらfpsが出ても画面に映らないから。出口まで揃えて初めて意味が出るよ。
選ぶ基準は3つ
1. 解像度から逆算する
同じゲームでも、解像度が上がるとグラボの仕事量は跳ね上がります。
| 解像度 | 画素数 | フルHDとの比 |
|---|---|---|
| フルHD(1920×1080) | 約207万 | 1.0倍 |
| WQHD(2560×1440) | 約369万 | 約1.8倍 |
| 4K(3840×2160) | 約829万 | 約4.0倍 |
4KはフルHDの4倍です。「フルHDで144fps出るから、4Kでも100fpsくらいは出るだろう」とはなりません。
先に解像度を決めて、そこから必要な性能を決める。この順番を逆にすると、たいてい予算が合わなくなります。
2. VRAMは8GBか16GBか
2026年のグラボ選びで、一番判断が分かれるのがここです。
VRAM(ビデオメモリ)は、グラボが手元に置いておける作業スペースです。足りなくなると、fpsの平均値はそこそこでもカクつきが出たり、テクスチャが粗くなったりします。
同じRTX 5060 Tiでも、容量違いで価格がこれだけ変わります。
| モデル | VRAM | 最安価格 |
|---|---|---|
| RTX 5060 Ti 8GB | 8GB | 69,980円 |
| RTX 5060 Ti 16GB | 16GB | 104,800円 |
差額は約3.5万円。チップは同じで、容量だけの違いです。
判断の目安はこうなります。
- 8GBで足りる — フルHDが中心で、競技系のタイトルを設定を落として遊ぶ
- 16GBが欲しい — WQHD以上、重量級タイトルを高設定、MODを使う、長く使いたい
なお同じ予算帯には、16GBを積んだRadeonが並びます。RX 9060 XT 16GBが86,799円、RX 9070 XTが119,800円です。VRAM容量を優先するなら、ここは比較する価値があります。
3. いまは価格が高い時期
2026年9月現在、グラボの価格は過去6か月のレンジで見て高値圏にあります。2025年後半からのメモリ価格の上昇が、そのままグラボの価格に乗っている状態です。
分かりやすいのが上位モデルです。
| モデル | 最安価格 |
|---|---|
| RTX 5070 Ti 16GB | 209,800円 |
| RTX 5080 16GB | 267,700円 |
| RTX 5090 32GB | 979,800円 |
RTX 5090は100万円に迫る水準です。この帯は、価格が落ち着くまで待つ判断も現実的だと思います。
一方で、下から中位の帯は選択肢が多く残っています。6万円台から12万円台までは、NVIDIAとAMDの製品が近い価格で並んでいて、比較して選べる状況です。
高い時期なら、待った方がいいのかな。
20万円を超える帯ならね。ただ6万〜12万円の帯は、待っても劇的には下がりにくい。遊びたいゲームがあるなら、ここは買ってしまっていいと思うよ。
現行モデルと実勢価格
2026年9月25日時点の最安価格です。
| GPU | VRAM | 最安価格 | 狙える解像度 |
|---|---|---|---|
| RTX 5060 | 8GB | 64,645円 | フルHD |
| RTX 5060 Ti 8GB | 8GB | 69,980円 | フルHD |
| RX 9060 XT 16GB | 16GB | 86,799円 | フルHD〜WQHD |
| RTX 5060 Ti 16GB | 16GB | 104,800円 | フルHD〜WQHD |
| RX 9070 XT | 16GB | 119,800円 | WQHD |
| RTX 5070 | 12GB | 138,000円 | WQHD |
| RTX 5070 Ti | 16GB | 209,800円 | WQHD〜4K |
| RTX 5080 | 16GB | 267,700円 | 4K |
| RTX 5090 | 32GB | 979,800円 | 4K 最高設定 |
この表で目につく点が2つあります。
RX 9070 XT(16GB・119,800円)が、RTX 5070(12GB・138,000円)より安い。 容量も多く、価格も約1.8万円低い。現時点では、WQHD狙いの有力な選択肢です。
RTX 5070 TiとRTX 5070の差が約7万円。 世代内の1段の差としては大きく、ここが予算の分かれ目になりやすい場所です。
なおBTOパソコンの完成品では、この表の並びと実際の価格差が一致しないことがあります。メーカーの仕入れや構成の組み合わせで変わるためです。単体価格の順位はあくまで目安として、最後は完成品の総額で比べてください。
よくある失敗
電源容量が足りない
グラボを後から載せ替えるときに一番多い失敗です。電源ユニットの容量が足りないと、ゲーム中にPCが落ちます。
目安として、RTX 5060クラスで550W以上、RTX 5070クラスで650W以上、上位モデルでは850W以上が必要になります。BTOで買う場合はメーカー側で組み合わせ済みですが、あとで載せ替える予定があるなら、最初から余裕のある電源を選んでおく方が結果的に安く済みます。
ケースに入らない
上位モデルほどカードが長く、厚くなります。3連ファンのモデルは30cmを超えることもあり、小型ケースには物理的に入りません。自分で載せ替えるなら、カードの長さとケースの対応サイズを必ず確認してください。
モニターと釣り合っていない
60Hzのモニターにつないでいる限り、どれだけ高いグラボを積んでも画面に映るのは毎秒60コマまでです。高fpsを狙うなら、モニター側も同時に決める必要があります。
組み合わせ方はPCゲームに適したモニターの選び方にまとめました。
「とりあえず8GB」で妥協する
予算が厳しいときに削りやすいのがVRAMです。ただしここはあとから増やせません。メモリやSSDは後から足せますが、VRAMだけは買い替えるしかない部分です。
迷ったら、GPUの世代を1つ落としてでも容量を取る方が、長く使える構成になります。
まとめ
- 解像度から逆算する。性能表を上から見るのではなく、遊びたい画面から決める
- 4KはフルHDの4倍の仕事量。同じ感覚では選べない
- VRAMは後から増やせない。8GBか16GBかは、長く使うかどうかで決める
- 2026年9月現在、グラボは高値圏。20万円超の帯は待つ判断もある
- 6万〜12万円の帯は選択肢が多く、NVIDIAとAMDを並べて比べられる
- 電源容量、ケースのサイズ、モニターのHz。この3つは先に確認する
グラボは「一番高いものを買えば正解」というパーツではありません。モニターとCPUが釣り合って初めて、払った分が画面に出てきます。
参考にした情報
- 価格.com グラフィックボード 人気ランキング
- 価格.com Radeon RX 9060 XT 製品一覧
- 価格.com Radeon RX 9070 XT 製品一覧
- GPU価格推移(gazlog)
※価格は変動します。購入前に最新の価格をご確認ください。(調査日:2026年9月25日)